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4カ国目 エル・サルバドール

 投稿者:阿加井家  投稿日:2004年 1月11日(日)01時20分28秒
  エル・サルバドール。通称エルサルは勤勉な国民性から「中米の日本」と言われたり、四国ほどの面積しかなく、あまりにどうでもいい国なため、「中米のノミ」と言われたり、いろいろ忙しい国である。が、治安はかなり悪く、突っ込みどころも多いので、馬鹿にはできない。まず、エル・サルバドールの国産飲料に「コーラシャンパン」なるものがある。名前から想像できるように、炭酸飲料であることだけは期待を裏切らなかったが、それ以外が異常だった。まず、その色は、世界広しといえど、これぞワンアンドオンリーという存在であった。そのワンアンドオンリーぶりたるや、ジダン、いや、往年のジーコの髪型を彷彿とさせるくらいワンアンドオンリーなのであった。と言うのも、その色が肌色をしていたのである。しかも、水性絵具の「はだ色」ばりに不自然なぐらい肌色なのである。味は、これまたうれしい誤算で、なんとなくおいしいのである。名状しがたいうまさがあった。そしてそのラベルのには、コーラにもシャンパンにも関係のないゾウやキリンなどの幸せそうな動物たちが山のように描れていた。
 エルサルバドールには、もう少しまともな、ププサと呼ばれる名物の食い物があった。「名物にうまい物なし」というのは日本のお話。ププサという妙にセクシャルな名前からうまいに違いない、うまかろう安かろう、と言うことで、首都サン・サルバドールにてそのププサを探しに町に出た。夕方だったのと、グアテマラですでに変な奴に出会っていると言う経験から、特に慎重な行動を心掛けたつもりだった。しかしとんでもないものに出くわしてしまった。その男は全裸の身体にぺたぺたと葉っぱを貼り付けて、それで大事なところもそうじゃないところも、つまり全身を隠していた。葉っぱ男である。まあここまでは普通の変質者である。できることなら、葉っぱは股間に一枚でいいんちやうの、と言うぐらいである。その葉っぱ男の凄いところは、ものすごく平静を装っているところだった。あまりにも平然と葉っぱを全身にまとっているため、周囲にごった返すエルサルバドール市民も、そしてこの俺さえも、まあこれはこれですごくありふれた日常なんだと感じさせられた。そのこうするうち、この男は何事もなかったかのように人ごみに消えていった。
 肝心のププサはおいしくいただいた。肉マンみたいな料理だった。
 


3カ国目 グアテマラ

 投稿者:阿加井家  投稿日:2004年 1月11日(日)00時46分57秒
  グアテマラに入ってすぐ、スペイン語を勉強するため、フリオとマルガリータという夫婦の家にホームスティすることになった。フリオ氏は若くてぽっちゃりしたおっちゃんでダンスが好きだった。一人でスティ先の2階でオールディーズのMDをかけて聞いてると、のっそりあがってきて、「エルビスやんけ、ええの聴いてるやないか」と言い、くねくねとツイストまがいを踊るのである。もちろんかけている音楽はエルビスプレスリーではない。それどころか一曲たりとも、エルビスなんて持ってきてないのである。このフリオ氏は、ビートルズをかけても「エルビスやん」と楽しそうにいうので、実にあなどれない男なのである。
 さて、1ヶ月で勉強は切り上げて、少しグアテマラ国内を旅行しようと思って、首都のグアテマラシティーに帰り、夕方の町をふらふら歩いているときのこと。道路の反対側から、怪しげな男がこっちを見ているではないか。そいつは巨大なダンボール箱を小脇に抱えている。と、その刹那、そいつは何を思ったか道路を横断してまっすぐこっちに向けて走ってきた。事態のあまりの急転回ぶりに混乱したものの、とりあえずダッシュで逃げようとしたら、道の真ん中から手にしていたダンボールを思いっきりこっちに投げつけてきた。いやはや、得体の知れない恐怖やったね。何のメリットがあるのかさっぱりわからんし。それだけ。
 
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反省

 投稿者:阿加井家  投稿日:2004年 1月 9日(金)21時49分47秒
  読み返してみたところ、あまりにも文章が適当であることが判明。「バスターミナルを探して見知らぬ町を、延々日暮れ前まで探しつづけた」とか。その辺のところは、これからも多発するだろうから、「あほや、こいつ」と軽く流して。まあいつまでこの新連載が続くかわからんけど。  
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2カ国目 メキシコ合衆国

 投稿者:阿加井家  投稿日:2004年 1月 9日(金)21時43分22秒
  アメリカを2日で抜けてメキシコに入る。カリフォルニア半島という馬鹿長い半島を24時間かけてバスで南下。南端のラパスという町を目指す。バスの窓からは本当に果てしなくサボテンと砂漠しか見受けられなかった。テキサスの荒野や、とばかりにシャッターを切る。ラパスについて宿にどっこいしょとやったときには、夕方になっていた。宿の中庭でぼーっとタバコを吸っていると40歳ぐらいの汚いなりの白人が声をかけてきた。早口の英語に適当に話を聞いていると、どうやらこの町のバーで演奏をしているミュージシャンらしい。車を持っているんだ、ついて来いというので、ついていくと三菱のオンボロが路駐してあった。乗れというのでどこに連れて行かれるのかドキドキしながら乗ると、男はおもむろにカーステレオにカセットテープを差込み、音楽を聞き始めながら鼻歌を鼻ずさみだした。ドアーズだった。だから「ドアーズだね」と俺が言うと、「ああドアーズだ」といって、鼻歌をやめようとしない。そんな状態が10分ほど続いた。嫌な予感がした。よからぬ犯罪に巻き込まれそうなそんな雰囲気だった。テープが一巡すると、そこでコンサートはお開きとなった。男はカートという名前だった。ニルヴァーナを話題に出そうと思ったがやめた。

翌日、俺の持ってきたMDをカートに聞かせることになった。何を聞かせるか悩んだ。が、とりあえずナンバーガールを聞かせてみると、まんざらでもない様子だった。次にカーズをかけると、懐かしいやんけってな具合にハミングし始めた。そこで適当に選んでかけてみた。ビーチボーイズの「サーフィンサファリ」が流れてきた。ビーチボーイズはいくつか持ってきてたので、「グッドバイブレーション」もかけてみようと思い、歌が始まると、カートは、こう叫んだ。
「NO MORE BEACHBOYS!」

そんなカートの紹介でミゲル・アンヘル・フローレスというメキシコ人ドラマーと仲良くなった。ミゲルはビンラディンに似てたけど、名前を直訳すると「花と天使のミゲル」ということになる。そのミゲルはバーでバンド演奏をして食ってる、本物のミュージシャンだった。そのライブを見に行った時に、ミゲルに呼ばれて、飛び入りでクイーンの「ウィーアーザチャンピオン」を叩いたりした。まあその出来についてはここでは特に伏せておくことにする。 
 

第一回 アメリカ合衆国

 投稿者:阿加井家  投稿日:2004年 1月 9日(金)21時12分15秒
  『アリとキリギリス』に出てくるキリギリスの死に顔は安らかだっただろうと言った人がいる。バックパッカ−界に伝わるとっても有名な格言に「豊かな青春、みじめな老後」という言葉もある。とかくこの世はままならん、とばかりに勤めていた会社を辞め、旅行をしているバックパッカ−のほとんどは再就職の当てなどなく、将来を全く約束されていないという現実を表した格言である。
因みに「金の北米、女の南米、耐えてアフリカ、歴史のアジア、何にもないのがヨーロッパ」というオーストラリアを完全に無視した格言も広く知られているが、その五大陸をモラトリアムな学生というお気楽な身分のまま旅行したのは2002年の事だ。4人の友人に見送られ成田を出発して最初に向かったのがブロンドパイオツ天国で知られるアメリカ合衆国のロサンゼルスである。機内で『ウォーターボーイズ』なる邦画を3回連続で見たあと、手近なリモコンをコントローラーにしてスーパーファミコンにいそしんだ。バニラドームというステージまで進んだところで飛行機は高度を下げ始めた。税関を(あたりまえだが)難なく通り抜け、いざ、ビヴァリーヒルズかハリウッドかへ向かおうと意気込んでいたのに、あっさりバスはダウンタウンと正反対の方角へ進み、ロングビーチというところで「えい、ままよ」と降りてみた。もうロサンゼルスの全てが憎々しく思えてきたので、国境の町サンディエゴへ行くことにして、グレイハウンドバスのターミナルを探して見知らぬ胡散臭い町を延々日暮れ前まで探しつづけた。ガイドブックぐらい持って来ればよかったと
ちょっとだけ反省した。
 
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新連載のお知らせ

 投稿者:阿加井家  投稿日:2004年 1月 9日(金)20時49分13秒
  次回作はノンフィクションです。  
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最終回 パトリックアンデション

 投稿者:紅い家  投稿日:2003年12月 5日(金)19時27分59秒
  まあそんなこんなで私はイスタンブールまでたどり着いた。そこで私が見た物は、文字通り夢にまで見た、ヒゲの中年トルコ人の男二人がヌルヌルになって絡み合うオイルレスリングだったとさ。あとはPアンデションのスウェーデン代表復帰が望まれる。完  

第三回 どうしようもない僕に天使が降りてきた槙原

 投稿者:紅いヶ  投稿日:2003年10月30日(木)07時40分44秒
  私はその気配を感じると、ぞっとした気分になり、ガウンをまとってベッドに横になることにしていた。その何物かの気配は、それでも私の夢に忍び込んでくる。夢の中でその何物かはいつもある形をとって私を見つめてくるのだが、朝、夢から醒めると、私はその何物かがどんな形であったかいつも忘れてしまっているのだ。  
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第二回 ラクダ、ジプシー

 投稿者:紅いヶ  投稿日:2003年10月30日(木)07時35分2秒
  行く先の分からない砂漠の彼方へと伸びているその道を、時折ラクダを連れた遊牧民やジプシー達が通る他は、生き物の臭いを感じない。いや、正確には、いつ通ったとも分からないトラックのオイルの臭いが消えずに辺りに漂っていたために、生き物の臭いがあたかも消えてしまったかの様に感じるだけなのかも知れない。なぜなら、夜になると砂漠の奥に私は何物かの気配を感じることがあるからだ。  

第一回 言葉は嘘つき1

 投稿者:紅いヶ  投稿日:2003年10月30日(木)07時27分57秒
  私はその時、アフリカ大陸北部のとあるアラブ圏の国に滞在していた。高い塀に囲まれている町を一歩外にでると辺りは砂漠。世界中の水を集めたってここに緑はその芽を出さないだろう。その高い塀で囲まれた町から長く南北に一本の道が伸びている。  
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